ブログ
態癖(たいへき)・・・知っていますか?
ブログ
口の変化
小児歯科、矯正歯科について
こんにちは。住岡龍一です。
お口の中の環境は、細菌による感染症であるむし歯、歯周病以外でも悪化する事があります。
態癖(たいへき)・・・耳慣れない言葉かもしれません。ご存知でしょうか?
口呼吸や頬杖、うつ伏せ寝でのスマホの操作や読書、噛み締め、片噛み、寝相(横を向いて寝たりうつぶせ寝)、指しゃぶり、爪噛み・・・これらが態癖に当たります。態癖とは、歯並びやあごの発育に悪影響を与え、顔や全身のゆがみに繋がる日常生活の中で無意識に行う体に良くないくせのことをさします。日常生活で習慣化しているため、本人は気づいていない事がほとんどです。
数十グラムの弱い力を加えると歯が動くということを利用しているのが歯科矯正治療です。ヒトの頭は大人で5キログラム、子どもで1キログラム以上。頬づえだけでも矯正治療の数十倍もの力がかかるのです。頬杖をつきながら授業を受けたり、長時間うつぶせ寝でスマホを触っていたり、指しゃぶりが長く続いていたり、うつぶせ寝や横向きで寝る事が続くと、お子さんによっては歯が動いてしまい、歯並びが悪くなり顔の歪み、体のバランスの悪化につながる事があります。永久歯に生え変わるタイミングのお子さんは、特に歯が動きやすいので、より注意が必要となります。
態癖をやめるためには、患者さん自身の心がけと、周囲のサポートが大切です。特に子どもは、自分自身で態癖に気づくことは難しいので、周囲の方が態癖に気づくように促し、無意識の状態でも悪いくせを行っていない習慣を身に付けさせる事が大切です。口呼吸をしていたり、指しゃぶりや爪噛みをしていると、周りの大人が注意して、くせをやめるようにサポートしてあげてください。
永久歯に生え変わるタイミングまでに、態癖を改善できると、歯並びがより良くなる事が多いです。もちろん、先天的に顎の骨格と歯の大きさのバランスが悪い場合は、態癖の改善だけでキレイに歯が並ぶわけではありません。成長期に、歯・顎・顔の成長が良い方向に向くと、その後、お口の中で苦労することは少なくなります。
お子さんの歯並びが気になる親御さんは、歯並びや顎の成長を妨げる態癖を行っていないかどうか、ご家庭での生活習慣のチェックを行ってみてください。お子さんの歯並びが気になりましたら、歯並びが悪くなっている原因を一緒に考えましょう。態癖に関しては、先延ばしにして良いことは決してありません。わからない事がある場合は、JR加茂駅前の住岡歯科医院まで早めにご連絡ください。